ちょっと大変な一太郎ファイルの変換

パソコン

私の仕事先はとある小学校です。
新しい年を迎えて、学校内では来年度に向けた作業が本格的に始まってきました。
その中には来年度に使用するファイルの作成もあるんですよね。

そんな中で先日、ちょっと困った案件に出会いました。

一太郎ファイルを編集したい

5年生の先生から、こんなご相談を受けました。

「今年度(令和4年度)使っているファイルの中で、来年度もそのファイルを編集して使いたいものがあるのですが、一太郎で作成されているものがあって、どうしようかと困っているんです…」
とのこと。

「一太郎」とは懐かしい!
若い人たちが聞いたら「どこの一太郎さんでしょう?」という感じかもしれないですね。

「一太郎」は1985年に発売された、ジャストシステムさんの日本語ワードプロセッサ(ワープロソフト)です。
2000年頃までは、一太郎と Microsoft Word で利用者が二分されていた印象(あくまでも私の印象です)だったのですがだんだんとMicrosoft Word に押され、最近では一太郎が入っているパソコンを見ることがほとんどなくなりました。

それでも一太郎をこよなく愛する方はいらっしゃいます。
学校でもそのような先生がいらっしゃったようで、いろいろな文書を一太郎で作成していたようです。

学校では Microsoft Office が主流

最近のオフィスソフトの主流は、一般企業も含めてやはり Microsoft Office です。

私の勤めている学校の自治体でも、小中学校は Microsoft Office がやはり標準となっていて、文書は Word 、表計算は Excel を使うことが暗黙の了解となっています。(それ以外のワープロソフトや表計算ソフトは、先生方のパソコンには初期設定で入っていないので、使いようがないのですが。)

ですから、来年度に使う文書なども Word や Excrel を使って編集していくわけですが、この時に一太郎で作成された文書に当たると「うーん、困った…」となるわけです。

Word では一太郎のファイルを読み込むことができません。
Word 2007 まではできたのですが、Word 2010 以降からはできなくなってしまいました。
(一太郎コンバータという機能が削除されたため。)

先生に貸与されているパソコン以外に、(校内の人であれば)誰でも利用できるデスクトップパソコンもあるのですが、それにも一太郎はインストールされていません。

ということで、私にご相談が来たというわけですね。

「一太郎ビューア」はインストール済み

先生からお話を聞いた時に「「一太郎ファイル」をPDFに変換して Word で読み込めばいいのでは!」
と思ったのですが「まず一太郎ファイルを読み込んでPDFに変換する「一太郎」がないじゃん…」
という事に気が付いて、自分の中で却下!

気を取り直して、上記のデスクトップパソコンを借りて先生から伺ったファイルの場所を開き、どんな感じなのかを確認します。
今のところ、必要なファイルで一太郎で作成されたものは2つとのこと。
(後々、増える可能性もあるのか…w)

指定されたフォルダを確認すると、ありました!
ひとつは、校舎内の教室配置図の文書。
もう一つは、教育方針などが書いてある、かなり細かい設定のしてある文書です。
(字も小さいし、表や図形も使ってぎっちり書いてある。)
Word へ変換できたとしても、どちらのファイルもかなり体裁が崩れそうな予感がします…

実は先ほど文書を確認したとき、何も考えずにダブルクリックで開きました。
でもよく考えたら一太郎が入っていないので、普通なら「どれで開きますか?」的なダイアログボックス(そこで開くソフトを選ぶ)が出るはずなのですが、出なかった。
あれ、何で開いてるんだ?と思って見ると、ウィンドウの左上にあるタイトルバーに
「一太郎ビューア」と出ていました。
「ああ、これで開くことはできるのね。」と納得。

この一太郎ビューア、どんなものかと思って調べてみると、一太郎ファイルの閲覧と印刷ができるとのこと。
それに一太郎ファイルだけでなく、他の文書も読み込めるものがあるようです。
(ちなみに Word 文書も読み込めるそう。)
とりあえず修正しないままの印刷で良ければできる、という事はわかりました。

「一太郎ビューア」について↓

ダウンロード|一太郎ビューア
「一太郎ビューア」は、一太郎文書およびXMLテンプレート文書を表示・印刷することができるツールです。

ダウンロードと出ていますが、クリックしただけではダウンロードされませんので、ご安心を!

PDFに変換できるかも!?

「ちょっと試しに、どういう風に印刷するのかやってみるかー。」
印刷作業を進めて、プリンター選択のボックスを何気なく開いてみると、いろいろなプリンターの名前と一緒に
「 Microsoft Print to PDF 」
というのがあります。

これ、もしかして一太郎ファイルもPDFに変換できるのでは?
家のパソコンだったら、絶対いきなり変換作業を始めているところですが、何せ学校のパソコン。
不測の事態が起こると困るので、念のため Microsoft Print to PDF はどんなもので、どういう風に使うのかをネットで検索。
特に難しいことはないのですが、通常のプリンターへデータを送るのではなく、ファイルを変換して出力するため、設定が終わって「OK」ボタンをクリックした後に「出力先のフォルダ指定」と「ファイル名の指定」をする必要があるのがちょっと違うところですね。
それらの指定をして出力すると…
無事に一太郎ファイルがPDFとなって出力されました!やった~!!

一太郎ビューアで無事にPDF化で来たので、念のためPDFを開いてファイルの状態を見ます。
体裁も崩れていないようで、まずはPDF化成功!
次はいよいよ、Word で読み込んでみます。

Microsoft Word で読み込んでみる

Word を開いて、該当のPDFを読み込ませてみます。まずは教育方針などのファイルでチャレンジ!
文書がかなり細かいので、読み込みに時間がかかりました。(でも長くても2,3分)
ぱっと内容が表示され「さあ、どうだ!」と確認すると…

読み込み自体はできました。
ただ、やはり体裁が崩れまくってます。
「この文章は、いったいどこの文章なのか?」的なことが、そこらじゅうで起こっています。
元の一太郎ファイルを見ながら確認しても、見つけるのにめっちゃ時間がかかってしまいます。

手直しできるのか不安に思いながらも、試しにタイトル部分を編集してみます。
見本の一太郎ファイルの印刷物を見ながら直していきますが、表が組み込まれているのはまぁいいのですが、それが一体どんな設定になっているのかがまったくわからないため、解読するのにも時間がかかってしまうという状態。
タイトルの下の文章にも目を向けてみると、やはり表が使われていますが中にあるはずの文章がどこかに移動していたりと、直すのにかなり時間を要する感じです。

これは見本を見て、初めから作り直した方が早いのでは?

1から作ってみることに

結局、現在 Word で新しく作り直している次第です。
しかし、なんと表が多い事か…。Word は表の扱いが(私的に)めっちゃ難しいのです。
「どうしてそういう動きをするのですか?」と Word に向かって文句を言っております。
( Word にしてみれば「あなたの操作でそのような動きになっております。」と言いたいでしょう。)

そんなに急ぎではないという事なので、独り言を言いながら、頑張って最後まで作りたいと思っています。

そして実はまだもう一つファイルが残っているのですが(校舎内の図)、最初の文書に気を取られて確認するのも忘れてしまうという…
「確認してないぞ!」気が付いたのは、家に帰ってからでした^^;
次回出勤したらまずその文書を確認して、どんな状況なのかだけでも把握しておかないとですね。

それではまた次回まで、さよなら!です。

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